神津牧場は、日本で最も古い西洋式牧場です。その約400ヘクタールの牧場は長野県との県境に近い群馬県南西部の物見山の東部に位置しています。
神津邦太郎は、乳製品が日本人の健康を改善すると考え、1887年に牧場を設立しました。山腹の牧草地でジャージー牛を育て、牛乳とバターを販売しました。ジャージー牛は比較的小さく、脂肪とタンパク質がより多く、濃い牛乳を生産し、バターを作るのに最適です。
現在、この牧場は、年間約400トンの牛乳を生産する約200頭のジャージー牛が飼育されています。牛は1日2回搾乳されます。1回は早朝に搾乳されてから牧草地に放牧され、もう1回は午後の早い時間に搾乳されます。
19世紀後半に高品質のブランドとして認められるようになった神津バターは、現在でも人気があります。
牧場の体験プログラム
牧場では、乳牛や他の動物を見たり、交流するための体験アトラクションを提供しています。
牛は午後1時頃に放牧から戻ってきて搾乳されます。その搾乳の様子の見学や牛の乳しぼり体験、バターづくり体験などできます。
牧場には繁殖プログラムと子牛を育てる施設があります。雌は乳牛になり、雄は農場の別の場所で肉用牛として飼育されます。
羊、山羊、ウサギのいる小さなふれあい動物園もあり、子供たちは小動物と触れ合うことができます。牧場の下段にある放牧場では数頭のポニーが草を食んでいます。 ポニーに乗ったり、山羊を散歩に連れて行ったりすることもできます。
牧場の背後の山には、アナグマ、キツネ、クマ、シカ、イノシシ、カモシカなどの原生林に棲む野生動物がいます。 山にはほかにも数種の鳥がおり、渡り鳥などもとんできており、バードウォッチャーの間でも人気があります。
牧場の設備
牧場では、山の生き物について学ぶガイド付きの森散歩やハイキングなども行っています。牧場で一晩宿泊したい人のために、小さなロッジとキャンプ場があります。ロッジ宿泊の際は、ミルクバス(牛乳風呂)をお試しください。肌に良いと言われています。
キャンプ場の近くには、バーベキュー場があり、そして牧場では、卓上バーベキュー(焼肉)とジャージー牛を使ったカレーライスなどを提供する小さな食堂も運営しています。神津牧場製のバターとチーズを販売する売店では、神津ミルクで作ったソフトクリームも提供しています。